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Ⅸ各種ハーブの植物学的エピソードと世界のハーブ事情⑨

《Ⅸ各種ハーブの植物学的エピソードと世界のハーブ事情⑨》

~世界のハーブ事情~
人気のメディカルハーブは、数千年にわたり有益な結果を人体にもたらす植物として人類に重宝されてきました。日本では、生薬の承認制度がありませんので食品扱いですが、承認制度のある国では、承認を取得できた製品は治療薬として医療機関から処方されます。生薬の承認制度等の法律によって、さまざまですが先進国で生薬の承認制度を持たない国は、日本とアメリカのみです。

★ハイビスカス
別名:ロゼル
アオイ科の植物で原産地はハワイ諸島・マスカレン諸島。
爽やかな酸味と鮮やかなルビー色のハイビスカスティーはビタミンやクエアン酸を多く含み新陳代謝を良くして身体をアルカリ性にし、便通を整えてくれる他、カリウムが多いため利尿作用にも優れています。
古代エジプトでは3000~4000年以上前から引用されており、クレオパトラもハイビスカスティーを飲んで美貌を保っていたといいます。現在でも世界中の女性に美肌に良い美容のハーブティーとして人気です。
ハイビスカスティーの名を一躍世に広める事となったのは東京オリンピックの際に、マラソンの王者アベベ選手やドイツの選手達がハイビスカスティーを天然のスポーツドリンクとして試合中に飲み、見事に金メダルを獲得した事によります。それはクエン酸やハイビスカス酸などの植物酸やミネラルが体内のエネルギー代謝と新陳代謝を高め、スポーツによる肉体疲労を回復させた事が功を奏したからです。強い酸味が酸っぱいと感じる場合は、天然ビタミンCを多く含むローズヒップとブレンドして鋭い酸味をまろやかに変えて栄養補給や美容効果を高めたり、甘味料を少々加えても美味しく飲めたりします。

★ウコン
和名:ウコン  別名:ターメリック
ショウガ科の植物でウコンはアジアを代表する強肝ハーブとして知られています。
ジャワ島やバリ島に今も残る伝統的な植物療法ではウコンとジンジャーが処方の中心になっています。現地では強肝の目的の他、消炎作用を利用して皮膚病や潰瘍、リュウマチや関節炎にも用いられてきました。ウコンはスパイス系のハーブの中で最も科学的な研究が進んでおり、その黄色色素成分のクルクミンは肝臓や胆のうの機能を促し、血中のコレステロール値の調整や、アルコール性肝炎の予防、更には抗ガン作用についても研究が行われています。
※妊娠中、胆肝障害、胆石には使用しないよう方が良いでしょう。

★マシュマロウ
別名:アルテア
和名:ウスベニタチアオイ
マシュマロウはヨーロッパの伝統医学で2000年にもわたって用いられてきた歴史を持ちます。粘液質を豊富に含むハーブで喉の痛み・咳などの呼吸器系トラブル、風邪の症状によく利用されてきました。この植物の粘液質は胃の粘膜を保護する働きも有るため胃炎や腸炎など消化器系の粘膜保護作用、口内炎、気管支炎、消化管や泌尿器管の炎症に潤いを持たせ刺激から守る事も注目されています。
同じような目的で使われる粘液ハーブとしてウスベニアオイ(マロウ)の花や葉も有ります。

★ジンセング
別名:高麗人参・オタネ人参・チョウセンニンジン・シベリアンジンセング・アメリカンジンセング
ジンセングは古くから、活力や生命力を増進して心身の活動を活発にし、ストレスの影響を防ぐ優れた強壮薬として広く使われてきました。ストレスの適応力を高めるアダプトゲンのハーブの一つです。根はマンドレークの根にも似た人の形をしています。チャイニーズジンセング・コリアンジンセング(朝鮮人参)シベリアンジンセン・アメリカンジンセンなどがあります。
古来よりジンセングは万能薬という語源と名前の由来を持ち、この名高い強壮薬は、ハーブ療法で、衰弱・不眠・虚弱・息切れといった気の欠如の治療に使われてきました。ジンセングの驚くべき力は過去70年以上にわたり3000近い科学的研究によって証明されてきました。ジンセングは体内における正常化作用を持ち、自動調節機能を有した強壮剤です。たとえば、緊張や不安を感じている人にはリラックス効果を、疲れて無気力になっている人には刺激効果を発揮します。ジンセングは下垂体に作用して副腎を刺激し、ストレス下でのこれらの器官を正常化します。また、神経インパルスの効率を改善する事により精神活動を活性化し、記憶力を高め、疲労を軽減します。身体の活動効率を改善し、筋肉の耐久力を局部的に高める事が研究で解っています。その為、スポーツ選手や兵士や精神的なプレッシャーの生じる重大な任務を任された人が使ったり、血圧の異常がみられる人などの正常化にも使われてきました。

★デビルスクロウ
和名:ライオンゴロシ
砂漠でも生育するこのゴマ科の植物は、果実が木化した時の形状が鉤状をていしてデビルスクロウ(悪魔の爪)の様だという事でそのような名前が付けられました。
デビルスクロウは南アフリカ原産のハーブです。現在ではカラハリ砂漠やナンビアのサバンナで栽培されています。アフリカの先住民はデビルスクロウを苦味強壮剤として消化不良に使ったり、リュウマチや関節炎に対する消炎剤として用いていました。南アフリカの原住民によって伝統的に使われてきたハーブですが現在の研究では抗炎症、鎮痛作用の他に肝臓・胆汁嚢を活性化することが解っています。また、デビルスクロウの有効成分を用いた医薬品と天然のデビルスクロウとの比較臨床試験において、【腰や膝の骨関節症状】に対し副作用なく医薬品と同等の改善がみられ、慢性リューマチ患者の二重盲検査の研究では鎮痛及び機動性の向上が報告されています。
※胃酸や胆汁の分泌を促進するので、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胸やけ・胃炎・胃酸過多・胆石の方は使用しない方が良いでしょう。

※参考文献
・メディカルハーブ輸入元資料
・「花の持つ癒しの魅力」産調出版 アン·マッキンタイア;著
・「メディカルハーブの事典」東京堂出版 林真一郎;編集
・「はじめてのハーブ手帳」㈱メディアパル 発行
・「美しい花と香りを楽しむハーブ図鑑200」主婦の友社 発行
・「心と体に効くハーブ読本」佐々木薫;著
・「エドガーケイシーリーディングを応用した『超意識活用』健康法」福田高規;著

 

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