《Ⅳ.各種ハーブの植物学的エピソードと世界のハーブ事情④》
~世界のハーブ事情~
人気のメディカルハーブは、
★ノニ
和名:ヤエヤマアオキ
サモアやタヒチなどの南国では民間療法として葉や根など全ての部位が使用されます。エクレクティック・インスティテュート・Incの製品では果実を使用しています。きわめて多くの栄養素を含みますのでサプリメントとして利用できます。Eclectic Institute Inc.のリサーチによると滋養強壮・抗酸化作用によるフリーラジカルの減少、皮膚のコンディションを整える事と、胃腸障害に効果があると報告されています。
★ラリックス
和名:西洋カラマツ
カラマツ(Larix種)から抽出された成分で主成分はアラビノガラクタン。母乳にも含まれている水溶性食物繊維です。研究では免疫細胞(特にナチュラルキラー細胞)を活性化し、毎日摂取してもエキナセアに比べて耐性反応が起こりにくい事が解っています。(細菌・真菌・ウィルスに対する抵抗力において)
エクレクティック社製のLARIXはヨーロッパから輸入された後、微細なパウダー状に加工されています。
★ホーステイル
和名:スギナ
古くから植物性の穏やかな利尿剤として用いられてきました。
ヨーロッパでは伝統的にホーステールが浮腫(特に脚)の治療の為、利尿剤として使われてきました。ドイツのコミッションEは、この治療の為のホールテールの使用を承認しました。ホーステールはケイ素を多く含む生薬として知られています。臨床伝統に基づき、骨の強化や髪・皮膚・爪のケアにも使われてきました。
★ロディオラロゼア
和名:イワベンケイ
ロシア・スカンジナビア・北ヨーロッパ諸国の伝承医学の中で使用されています。
ロディオラには50余りの種がありますが、ロディオラの研究の殆どがロディオラロゼアを使用しています。この種の新鮮な根、凍結乾燥根は、ほのかなバラの香りがする事からその名前が由来しました。この植物の有用性は何十年にも渡り研究されていて強いアダプトゲン作用(植物の持つ自動調整作用)を示す事が解っています。また、精神的な機能と心血管の保護、内分泌を活性化および強化する事も解っています。
★ホップ
アサ科 カラハナソウ属の植物です。
薬用ハーブとしての歴史も長く1000年以上前から不眠や不安症の改善に使われてきました。ホップの成分としてメチルブテノールが挙げられますが、この成分は中すい神経に働き掛け鎮静作用を促すと言われています。その他健胃作用も知られています。日本の企業の研究によると、ヒスタミン遊離抑制作用が立証され、卵白アルブミン(OVA)抗原のアレルギーに対しての効果が報告されています。また、花粉症アレルギーに対する症状の軽減においても注目を集めつつあります。
※参考文献
·メディカルハーブ輸入元資料
·「花の持つ癒しの魅力」…産調出版;アン·マッキンタイア:著
·「メディカルハーブの事典」…東京堂出版;林真一郎:編集